はてさて(旧:二人合わせて130歳、40周年、80日間、世界一周)

旅行の記録は(http://nsw2072.blogspot.com)に移りました。

140618 ベルリン

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 どうやら旧東地域はそれほど安全ではなさそうだといっている人がいるらしい。確かに、昨日は街中でパリに多く出没する署名詐欺に二度遭遇しました。しかし、パリの様に溢れている感じはしないし、不思議なことに単独で、押し付ける感じがない。ま、油断しない方が良いだろうけれど。某教会の傍で子どもを抱えて物乞いをしていた女性がまさにあの種の人だったくらいです。パリに比べると油断してしまいがちな雰囲気ではありますが、中央駅の地下の商店街をおまわりさんが二人でパトロールしていました。つまり、気をつけているということですね。

 ベルリンには連続三日間通用するミュージアムパスというものがあります。約60もの博物館、美術館が入り放題だというものでございます。昨日絵画館を見物倒しましたけれど、本日もその続きです。

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 博物館島と称されている中州には有名な博物館が目白押しなんですが、何たって工事だらけでございますよ。先日入ったペルガモンだって、その影響丸受け。歩いていても、どうも落ち着きません。

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 Neues Museumに入って、本来苦手なエジプトものを見て歩き、続いてOld National Galleyに入ると、ミュージアムパスを見せたら入り口の英語のヘタックソなおばさんが、「今は全館で特別展をやっているからそのパスじゃだめで€4.00を払わなきゃ入れない!」というのです。一瞬、あまりの良い様に腹が立って、それなら入らねえよ、と啖呵を切ろうとしたのですが、どういうことだろう、なんでただじゃないんだ?と疑問に思ったのです。

 ショップのお兄さんに聴いてよくわかったのは、全館に企画展の彫像を一緒に並べてあるから、その分エクストラで€4.00を徴収している。常設絵画はもちろん見られるということでした。

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 普通だったら特別展、もしくは企画展は隔離した場所に展示して常設展示を見に来た人の動線と重ならない様にするものです。ところがここの美術館ではなんと通常の展示室の真ん中にレンブラント・ブッガッティなる人物の動物彫像をあちこちに配置してあるのです。だから、驚くべきことに展示されている絵画がとても見にくい、という状況にまでなっている始末です。この企画を進めたキュレーターの弁明を聴いてみたい。

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 この美術館ではドイツ人の画家の大量なコレクションを見ることができます。その筆頭がアドルフ・メンツラーです。

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 しかし、気になったこのブッガッティさんの動物彫像なんですが、変な奇をてらっていないので、とても好感が持てます。あとからゆっくりと説明書きを読んでいると、なんと彼はあのイタリアのかつての名車「ブッガティ」を作り出したイタリア人、Ettore Arco Isidoro Bugattiの弟なんですねぇ。珍しい名前だとは思ったのですが、なんと!という感じです。しかも、あのセガンティーニと遠い親戚にもあたるというのですから。この一家はどうやら芸術一家のようです。ブッガティという車メーカーは今でもあるそうですが、今のブッガティはあの会社とは直に繋がっているとはいえないかもしれないですね。レンブラントは32歳で死んでしまいましたが300点にも上る作品を残しているんだそうです。これだけの作品を集めたのは珍しいようです。これが€4.00で見ることができたと解釈すれば良いのでしょうが、ここの美術館の係員は見物客が多い分、態度が最悪です。

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 その証拠がニコラス教会をそのまま修復しながら市立博物館として公開している元の教会です。ここで見物客に対応されている係の方は、ひょっとすると市民のボランティアではないか、という気がします。とても人当たりが良くて、例えばここでは写真を撮るには€2.00を払うのですが、知らないで撮影していたら、ニコニコ顔のおじさんがこられてそう教えてくれました。それはやってくる人の絶対数が違うからでしょうねぇ。
 ところがすぐ近くのEphraim Palaisをそのまま使った美術館ではこれはもう滅多に人がこない。なにしろ現在の企画展そのものが万民受けのしない、「統合されたらこんなことになっちゃった」を指弾する画家の特別展ですから、実にくらぁ〜い雰囲気に満ち満ちております。建物としても中途半端な保存状態ですし、展示もこんなですから、係員の皆さんもとても東っぽさが残ります。

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 本日のランチは思い切ってラディソン・ブルーのレストラン「HEAT」に入りました。というのはとにかく離独前に一度だけ、きちんとしたアスパラガスときちんとしたシュニッツェルを食べたいという欲望を満たそうという訳です。これは立派でした。本物でした。シュニッツェルは小さくしてもらいました。ウィーンだったらオントレー・サイズにしてくれというところです。アスパラガスはちゃんとシャキシャキしていて、付け合わせのジャガイモも申し分のないものでした。ここにきてようやく満足のいくものが食べられたのであえて書いておきましょう。

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 帰りはバスを乗り継いでなんとポツダム広場経由で中央駅の北側に帰ってきました。M41というバスはポツダム広場を出たら次は中央駅と書いてあって、どういうこと?と思ったらトンネルで一気に駅の北へ出るのですね。それにしてもラッシュ時のトンネルは出口がぐちゃぐちゃ。あれは絶対に設計ミスだな。

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