はてさて(旧:二人合わせて130歳、40周年、80日間、世界一周)

旅行の記録は(http://nsw2072.blogspot.com)に移りました。

131029

 宿に泊まるのはたったのあと三泊ということになりました。最後の晩は機中でございますからあと四回夜を乗り越えると帰国でございます。早かった様な、長かった様な気がしますが、毎日次に食べるものを考えるのは結構厄介だということでございます。これを毎日毎日40年間やってきた連れ合いには全く頭が下がります。それにしてもせっかく美味しいものをお腹いっぱい食べても、また減ってしまうお腹というのは一体なんでしょうか。
 ここまでくると今自分たちが一体どこの街にいるんだろうか、といぶかしくなりますね。

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 シドニーのチャイナタウンといったらすぐさま思い浮かぶのはパディーズ・マーケットでございますよ。それなのに今回はまだ一回も足を踏み入れておりませぬ。これはまずいなぁと足を向けてみます。この向こうに今燦然とそびえる工事中のビルが見えます。あそこは昔はビルが解体されたまま放り出してあった駐車場があったところです。

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 上のMarket Cityは賑やかですが、グラウンドはシャッターが下りていて、ひっそりです。どうなっているのかと思ったら、なんと月・火はやすみです。なんだそういうことか。それにしても随分派手な格好している人がいるもんだなぁ。

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 じゃ、しょうがないと「555」の只バスに乗ってMartin Placeにやってきました。このバスはGeorge Streetをセントラルステーションの西にあるバスたまりからサーキュラーキーまで走っているバスで、誰でもがただで乗ることができます。ですから、時として満員で乗れないこともあります。

 Martin Placeの一本手前の通りに首を突っ込むとこれはなんでしょう!?カフェのテーブルが並べてある上に、無数の鳥かごが吊るしてあります。一体何のアートなんだろうと思って見上げているうちにどやどやと数十人の人たちが入ってきて、一斉にカメラを向けています。怖くなって逃げてしまいましたが、彼らになんなのか、聞けば良かった!

 本日のイベントは二つ。久しぶりのNSW美術館見物とOpera HouseでのAustralian Chamber of Orchestraのコンサートです。

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 車でなく公共交通機関で行くにはNSW美術館はちょっと難しい。私たちはマーティン・プレイスをさかのぼり、シドニー病院の小さな入り口を入って裏のドメインパークの芝生広場に出てそれを突っ切って到達しますが、この入り口はよく知らない人にはわからないだろうと思います。
 マーティン・プレイスにあったGPO(中央郵便局)は表を残して見上げる様な大きなビルが建っていて、ウェスティンのホテルになっています。シドニーには古い建物は表を残さなくてはならないという法律があります。マーティン・プレイスはかつては掘り込んだ様なイベントスペースがあったのですがそれもすでに商業施設になっていました。時代は移り変わるのだ。

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 このカラスはあんまり見たことがありません。胸のところに羽がふさふさしています。真っ黒黒助です。パンを拾って他の鳥を近づけません。

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 やってまいりました、NSW美術館です。ここには少なくとも3回くらいは入った記憶があるのですが、当時、絵画を愛でる心の余裕もなく、興味なんて全くありませんでした。ですから、おおよそどんなものがあったくらいしか記憶がなく、今回入ってみて、初めて「お〜!こんなものがあったのか!」と驚きました。とにかく地元の作者が原則のようです。

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 といいつつ、これはマイセンでしょうねぇ。この程度のコレクションだったらどこかのお金持ちの家にはゴロゴロしているのかもしれませんけれど。

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 大きくない作品ですが、印象に残るものです。

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 おっ!これはセガンティーニかな!?と思わず思ってしまいますが、1881年イタリア生まれのCesare Maggi(スープ屋さんのような名前です)という作家だそうです。題材といい、筆致といい、まさにセガンティーニと間違えても仕方がない様な作品です。

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 何かの本で何度か見たのか、それともここで何度も見たのか、記憶の中に確かに残されている絵のひとつです。Tom Robertsという作者で13歳で英国から1869年に豪州に移住。40歳をすぎてから20年ばかり英国で過ごし、最後はVictoria州で75歳で他界。

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 ここのアジアコレクションはデパートのMAYER夫妻のコレクションで、奥様は日本人の方であらせられまする。

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 あ、これがあったんですねぇ〜!気がつきませんでしたねぇ。前からあったんでしょうか?わが師にご報告したいものでありますが、連絡がつきかねます。

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 ゴッホ様がございましたぞ。

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 風がびゅうびゅう吹きまくり、暗雲激しく流れる中、そろそろお腹もすいてきたことでもあるし、ついでにかつての豪州ラーメンでも行って、「日豪プレス」を入手しようかなぁなんて考えながら、Wynyardの駅までやってきました。


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DVOŘÁK:Cello Concerto in B minor, Op.104
BRAHMS:Symphony No.4 in E minor, Op.98


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