はてさて(旧:二人合わせて130歳、40周年、80日間、世界一周)

旅行の記録は(http://nsw2072.blogspot.com)に移りました。

130928 London 二階建て

 29日のキャンセルになったThe Seekersのリファンド・リクエストのために公衆電話から指定された電話にかけるも、公衆電話から全然つながらない。60ペンスかっちりの小銭を持っていなくてだめで、それも組み合わせが三通りに指定されている。ところがどんなにやってもだめで、おかしいなぁと三つ並んでいた公衆電話の全部を試してみると、たった一台だけつながった。要するにほかの二台は壊れていたのだ。しかし、使える電話も60ペンスではあっという間に切れてしまう。
 今時携帯電話や家電を使う人ばかりで公衆電話からかける人なんてとても限られているので、メンテもちゃんとやられていないということだろう。それでも公衆電話があるだけすごい。東京なんてその公衆電話なんてもう死語になっている。多分今の子供たちは「こうしゅうでんわってなに?」と聞くんじゃないだろうか。
 29日になったらホールまで出かけていってみよう。多分何も知らないでやってくるひと対応が何かあるだろう。

f:id:nsw2072:20130928175719j:plain
 二階建てのバスに乗ろうというわけで、キンクロの駅前から91番のバスに乗る。お〜!やっぱり景色が全然違うし、地下鉄と違って、どこを通っているのかがわかる。二階に乗っているとバスに乗っているという気がしない。なんだか遊園地のライドものに乗っているようだ。

f:id:nsw2072:20130928181748j:plain
 トラファルガー・スクウェアで降りるとさすがに週末で、遊びにきた人たちでごった返している。概して中国人が多い。ナショナル/ギャラリーの絵を見に来た人よりはこのいわゆる広場を見に来た人たちのようだ。考えてみると東京にはこういうところはない。ブダペストの英雄広場だって、何がある訳でもない。銅像がいくつも建っている大きな広場があるだけだ。ここだって、とても高いところにネルソン提督の銅像が建っていて、後は日本のデパートがまねをしたライオン像があるだけだ。なのに、何でこんなに人がくるんだろう。皇居前の南楠さんの銅像なんてもう何十年も見ていない。

f:id:nsw2072:20130928183457j:plain
 ナショナル・ギャラリーは無料。オーディオ・ガイドは子供と年寄りは2.5ポンドで借りることができる。しかし、全作品に日本語が対応している訳ではない。意外なことにこの美術館は写真は厳禁。フラッシュを焚かなければ良い、金を払えば良い、というのが一般的なのだけれど、ここはまるで日本の美術館の様にいっさい写真を撮ってはいけないということになっている。それは作品に限ったことではなくて、建物の中に入ったら一切だめ。入り口から入ってエントランスの写真を撮っていたらファインダーの中に男性が近づいてくる。だめだといいにきた職員だった。

 この写真だめは徹底していて、グラウンド・フロアーにあるカフェの入り口にまでだめと書いてある。
 だから、ここで食べた、えらく美味しいヒラメのバター・ソテーも、これまた美味だった蟹のスパゲッティも写真がない。このスパゲッティはソースもさることながら、太めの麺のゆで具合も絶妙で、私は外国で(イタリアに行ってないからわからないけれど)こんなゆで具合のスパゲッティを初めて食べた!


 ここにはフェルメールが二点ある。鍵盤楽器を前に立っている少女と座っている少女なのだけれど、なぜか離れたところに展示してある。なにか意味があるのだろうか。レンブラントもブリューゲルもテニールもダビンチもなにもかもみんなある。午後になるとどんどん人が出てきてだんだん歩きにくくなってくる。とうとう3時過ぎに降参して、また91番の二階建てバスに乗って帰ってくる。やっぱり地下鉄よりもバスだ。

f:id:nsw2072:20130929024449j:plain
 一休みしてから夜はRoyal Opera Houseで「トゥーランドット」の千秋楽です。一番上からに列目の座席を買っていました。ひとり28ポンド。今のレートで換算すると4,500円ほどするのでしょうけれど、感覚としては3,000円という感じではないでしょうか。通路が狭く急で肘掛けはありません、という席ですが、なにしろ真ん中ですから、舞台はすべて見渡せます。これは私にとっては最高の席といってよいでしょう。完璧です。


 舞台のキャストについては全く知らないできました。Liuの役のソプラノは変な化粧をしなくてもどうやら東洋系の歌手です。ほぉ、何人だろう、かなり出来がいいぞと思って帰ってから調べたら、なんと日本人。中村恵理さんという今欧州で売り出し中のソプラノです。日本人だという点が加味されてのそれかどうかわかりませんけれど、カーテンコールではひときわ大きな声援をもらっていました。

 この辺りの席はロンドンの縮図というか、はなはだ多国籍で、後ろはロンドン生まれのインド系女子と白人の彼氏。前は留学生か、移民の中国人女子二人。前の左は暇さえあればまるでけんかの様に言い合っているイタリア系壮年夫婦と娘。二列前に日本人の若い女性二人。
 ここに限らずこうした著名オペラハウスでは中を見たくてきたという人も多くて、インターミッションには自分を含めた写真を撮りたがる人であふれます。今日は土曜日のせいか、こんな上にまでオシャレをした観客がいます。男性だって蝶ネクタイの人もいるし、女性には肩を出したドレスの人までいます。

 ところでCovent Gardenの地下鉄の駅って、とても変わっていますね。地上の改札を入ってからホームに降りるのに、193段の階段を使うか、なんとリフトで乗り降りするか、なのにはびっくり。こうして劇場がはねて多くの人たちがやってくると長蛇の列になります。やってきた地下鉄は無茶混みであたかも東京のラッシュ時間のようです。驚いた。



にほんブログ村 旅行ブログ 夫婦世界一周へ
にほんブログ村