はてさて(旧:二人合わせて130歳、40周年、80日間、世界一周)

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130925 盛りだくさんなパリ

 多少の雲が朝のうちかかっておりましたけれど、見る見るうちに快晴。今朝の最低気温が14℃ほどだったそうで、朝飯を買いにホテルからヨロヨロと出て行くと、交差点で信号待ちのお兄さんがまるで修道士がきるようなフードのついたロングコートを着て立っていて、いったいいつの時代かと驚きましたよ。

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 本日の朝ご飯はこの「パルチザン」という勇猛果敢な名前のついたサンドイッチを二人でシェア。3.80ユーロです。この界隈は本当にご飯どころには事欠きませぬ。カフェは早いところだと7時には開店しています。仏人、結構働き者。

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 本日の最初の目的地は昨夜船の上からかいま見た、アレキサンドラ三世橋でございます。これまた1900年のパリ万国博記念でございますが、アレキサンドラ三世なんて人がフランスにいたのかと思ったら、いるわきゃないのでして、この人はロシアの皇帝でございますな。友好記念だそうで、それにしても随分と立派な橋でございますよ。装飾が半端ございません。真ん中の像なんて、銅の鋳物のようですが、非常に印象的。
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 どうです!なんちゅうこっちゃねん、といわんばかりでございます。

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 その上四隅にはこんなきんきらきんの像が載っています。誰がどう目をつむって通ってもどうしても見えてしまうだろうといえましょう。そしてこの橋から南を眺めるとナポレオンの棺がおかれている「アンバリッド」のきんきらきんのドーム屋根です。もう、いささか食傷気味。

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 この橋を渡りきりますと、その先は左手にこのグラン・パレ、右手にプティ・パレが建っております。これまた1900年万博の時にできた建物です。つまりあの頃のこの界隈は建築ラッシュでございます。今やナショナル・ギャラリーとして常設展は無料大公開・・・・・のはずが・・・・。f:id:nsw2072:20130925191642j:plain
 やけに人がガサガサしておりまして、入り口はしっかりとガードされているだけじゃなくて、やたらとカメラを抱えた人たちが、なんだか着飾った、やたらと派手な格好をした男女が来ると群がっているんです。いったいなんだかわからなかったのですが、ようやく合点がいったのが、そうそう、そろそろパリ・コレの時期でございます。よく見ると「ギイ・ラロッシュ」と書いてございます。昨日からパリ・コレの発表会引きも切らず、本日もそれぞれ一時間刻みでスケジュール化されているんだそうです。およそ縁がない。

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 では、というのでむかいのプティ・パレでございます。
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 こっちだって、驚きの広さでございますよ。常設展は無料公開だと聞いていたのですが、展示室の方へ向かおうとすると警備のおじさんが「切符がないとだめだ」とおっしゃる。何だ、話が違うなぁとどうしようかと(けちだからなぁ)考えましたけれど、せっかく来たのだからと切符売り場に行って「シニアの割引ってあるんですか?」といつものように。すると、お嬢さんが「常設でしたら、この切符をただで」とおっしゃるんです。お〜!そんなことになっていたのか!早くいってよ!爺さん、焦ったよ」

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 とっつきにいくつかのガレのガラスが展示してあるんですが、コレ、何かに似ていないですか?どう見ても、位牌の格好じゃないですか?ジャパニズムでもいいけれど、これはないんじゃないかと・・・・。
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 この絵に目を奪われてしまいました。プティ・パレに一時間以上いましたけれど、ほんのちょっぴりです。次回、じっくり見たいと思います。いつ次回がやってくるのかわからないですが。

 グランパレに入れないのはしょうがないとして、一度ぐるりと裏まで回ってみようと横の入り口までくると、「バロック」と書かれた展示が行われているようです。ただ「バロック」としか書かれていないので、なんだかわかりません。
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 裏まで回ってみると(本当にこの建物は巨大)、お〜、こちらが科学館の入り口のようです。つまり、グラン・パレってのは一つの施設ではない、それ暗い大きな建物だということのようです。

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 シャンゼリゼ通りの定番写真はここで撮るんだぜ、という写真をものにして、さて、コレから地下鉄の一号線に乗って南仏への鉄道の拠点、リヨン駅に行って評判のランチをいただこうという筋書きです。(だから朝飯を抑えました。)
 で、地下鉄が、空席がない状態。さっきのパリコレから次の場所に移動しようとする3人ほどのカメラマンたちと一緒に真ん中に立っていました。そこへ後ろから移動してくる人がいて、先頭がやけにお腹がだぶついた女性。若い女性なのに何だろうね、このお腹は、と思っているうちに三人が我々の周りに。瞬間、座っていた女性が「ムッシュ!」と叫んだので、「あっ!」と思って袈裟懸けにしていたバッグを右手で押さえました。つれあいが気になったので、三度彼女の名前を叫びました!すると奴らはもっと前に向かって風のように去っていきました。ほんの瞬間の出来事でしたけれど、明らかにロマのスリ団です。聞いていた手口そっくりです。
 後で聞くと連れ合いはカメラマンの一人が「アテンション!」といったので身構えたというのです。「ムッシュ!」と叫んでくれた女性がまた私に何かいうので、ふと気がつくとジーパンの左のポケットから小銭入れが落ちかかっています。手をかけたけれど、掴みきれなかったようです。

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 脱力感にかられながらやってきたのがリヨン駅です。すばらしい景観であるだけでなくて、乗り降りの人たちでごった返しています。こういうところが危ないですね。
 ここにやってきたのは「ル・トランブルー」というレストランが噂だったので確かめに。
 お昼は15時までと聞いていましたが、私たちが到着したのはおよそ13時半。席は一杯だからbarで待っていてくれれば呼びにいく、というのです。
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 ベルギーのビールをぐいっと呑むと、またあのスリの思い出が蘇ります。うううう。
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 これまた1900年のパリ万博当時の建築です。パリはその頃、もうむちゃくちゃな状態だったんじゃないですかねぇ。そのおかげで今になってこんなにたくさんの観光客をいつまでも引きずり込むことができる訳で、昨日今日、その気になってもそう簡単に観光客が増える訳がないかもであります。
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 このレストランには主がいるとは聞いておりましたけれど、まさか、こうしてお目にかかることができるとは思いもしませんでした。スリのことをすっかり忘れてしまうほどに癒されますよ。平然とこびることなく歩いていかれます。
 食事も、猫様の時間つなぎも実にすばらしいのですが、ひじょ〜に残念なことにウェイターの粒がそろっていません。実に愛想の良い、そりゃ15%ものサービス料をふんだくられるのもいいとも、と思うウェイターも確かにいるのですが、わがテーブルの背の高い兄ちゃんウェイターは最低でございました。英語力がないのか、全然説明できません。それでも英語を片言いえるだけ昔から比べたら進歩なのでしょうか。私の採点は総合的に見て4/10です。二度といく必要がない。

 91番のバスでホテルに帰ってきました。今日はまだ早いのに、いろいろあって疲れきっちゃいました。

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