実は前回パリに来たときにエッフェル塔の近くに入っていませんでした。多分、どうせ必ず訪れる時が来るだろうと思ったからです。しかし、そういっていて未だに行ってない観光地というのが普通にあり得ますから、油断していてはいけません。
というので朝ご飯でおいしいパンを堪能してから東側から朝日に輝くエッフェル塔を見ようじゃないか、と旧陸軍士官学校の駅で地下鉄を降り、公園の所にくると、オ〜、見えております。
もちろん観光バスが次から次にばんばんやってきます。公園にはカメラを構える観光客がどんどん。その横をジョギングする人たちががんがん。挙げ句に例のロマの若い女性たちが署名詐欺にわんわん。中にはエッフェル塔下の警察に確保されちゃっているグループもいます。
パリ警察(という組織があるのかどうかわかりませんけれど)相当観光地での警備に神経を使っている様子がうかがえて、この辺りにはマシンガンを持った警官やら、マウンテンバイクに乗った警官やら、騎馬警官までがパトロールしています。
シャイヨ宮の警備にあたっている警官にトイレはありませんか?とお伺いしたら(なんとエッフェル塔下のトイレが閉鎖されておりました!)、駅にあるというので疑心暗鬼にいってみたら、なんと駅の構内に、かなり年代物のトイレがあって、これが「無料!」パリの公衆トイレでただだなんて!こんなに感激したことはありませぬ。
マルモッタン美術館を訪ねてモーツアルト通りを下ると、この通りがまた、洒落たお店ばかりか、通りかかるおば樣方も爺樣方もオシャレでございます。
ところが至極残念なことにようやくそのマルモッタン美術館を尋ね当ててみると、なんと次の展示用に内装工事中につき来月2日まで閉館、と書いてございます。がっくり首をうなだれる人は引きも切らず。写真を撮っていると、次にスペイン語なまりの英語を話すご夫婦がやってきて、「オ〜マイゴッド!」の連発でございます。
じゃ、しょうがないと近くの公園のベンチで一休みしようと向かいますと、そこに「歩き方」を広げた我々と同世代とおぼしきご夫人がおられます。マルモッタンは残念でしたねぇ、とお話しすると、来月また来てみるとおっしゃる。なんでも日本人の方がお持ちのアパルトマンを借りて長いこと滞在しておられるそうで、毎年パリに来られているんだそうです。大阪から来られているそうで、小一時間、面白いお話をお伺いしました。三マルタン運河のクルーズが面白いんだそうです。アールヌーボーの建物を油で描いておられるのだそうですが、次から次に目新しい建物を見つけてしまうので追いつかないと楽しそうでした。世の中にはいろいろな楽しみを持っておられる方がおられるもので、お話ししてみないとわかりませぬ。
15,000歩近くもあるいてホテルに帰ってきて、ドタッと昼寝。なぜか。
ジャァ〜ン!!これです。夜のエッフェル塔です。毎正時に、塔全体がキラキラ電飾になります。本日は一日、実にまぁ、正当な観光客でございました。