日曜日です。お店休みです。
ホテルの真ん前に「メゾン・ド・シャポー」という張り切った名前の帽子屋があります。あんまり営業時間が長そうじゃなくて、昨日山から帰ってくると開いていたので入ろうとすると、なんとも癖のありそうな爺さんがくわえ煙草で前に車を止めたこれまた相当な爺さんと話しています。帽子屋にタバコかよ!と思ったらこの爺さんが店主だってんです。昨日見た時に一人椅子に座った爺さんがいたので、その人が爺さんかと思ったらその人は一言も発しません。
店の中には各種のハットが所狭しと置かれています。パナマだってただのものばかりじゃなくて、柄物やら、鍔と山の色が違っているものなんかあります。
ソフトだってボルサリーノだけじゃなくて数限りありませぬ。銀座のトラヤ真っ青です。その上オリジナルの帽子が所狭しと。しかも女性もののバネットまでオリジナルデザインだというのです。この爺さんが?と思うほどです。しかし、何といってもここはスイスです。おいそれと手が出る値段じゃありません。あぁ、なんでバルセロナであの147ユーロのパナマを買わなかったのだろうかと大いに後悔致します。
日曜日は旧市街の見物にはもってこいです。なにしろお店があいてないので人が少なくてとても快適です。その代わり、道を聞く人も少ないというわけです。
この街には古い街の囲いが部分的に残っております。わが調査員は高いところが好きなので、登ろうと言います。登れるところまで来ると保存のために寄付してねと書いてあって、その最後に日本語でも書かれています。かつてはそれほど日本人観光客がやってきたということですね。
一番高い塔からはこんな眺めを楽しむことができます。
前を「歩き方」の「スイス」を持ったカップルが歩いていたので、「スイス巡りですか?その本なら。」とお声をおかけしたら、やっぱり「えぇ、まぁ」という曖昧なお返事でした。やっぱり、こんなジジイに声をかけられたくないのかもしれないなぁと、それ以上ちょっかいを出すのはやめました。その代わり、よいしょ、よいしょと登っていると「が・ん・ば・っ・て」と香港からこられた女性二人が声をかけて下さいました。