はてさて(旧:二人合わせて130歳、40周年、80日間、世界一周)

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130529 ブダペスト4日目

f:id:nsw2072:20130531055032j:plainどうも寝坊グセがついてしまって、今朝も目を覚ましたら、もうすでに朝8時半をすぎており、慌てる風もなく、ゆるゆると朝飯に向かう。何度も書くけれどホテル・ゲッレールトの朝飯はかつてはその豪華さで売っていた。だから、朝飯こみの契約にしてしまったのでもとを取ろう と頑張る。流石に今朝は食堂のネシア系と思しき優しそうなお兄ちゃんが黙っていてもコーヒーを注いでくれた。
ポテトサラダ、スクランブルエッグ、ハム、その他を一緒盛りにする。あれほど美味しかったパンがみんな軽い軽いパンばかりになってしまったのが残念。
こんな風に朝飯をくさしていたバチが当たったのか、出掛けて、マルギット島の北あたりまで来たらお腹が痛くてたまらなくなり、慌てて昔泊まったことのあるホテルに駆け込む。ところがこんな時はこんなものの様ですでにホテルの名前は変わっていた。たった1年半の間の出来事だ。尤もその間に中央市場の地下にあったスーパーマーケットだって店じまいしていたのだ。
f:id:nsw2072:20130531055226j:plainマルギット島はかなり大きな中州の島で、中にホテルがあってやっぱり大きなテルメになっている。面白いのは島の中を利用する変わった自転車のレンタルがあるということだ。家族連れがみんなで楽しんでいる。
何かというとペスト地域に向かってしまいそうになるのを叱咤してブダ地域にとどまる。
f:id:nsw2072:20130531055449j:plain とにかくやってきたトラムに乗る。どんどん乗っていくうちに61番というトラムに乗る。これがどんどんブダの北に連なる小高い地域の懐深く入っていく。すると周りはどんどん高級住宅街になってくる。社会主義時代に一体誰が住んでいたんだろうというような高級住宅というのはブダペストを通じてあちこちにある。そしてもちろん社会主義時代に労働者のために建てられた11階建ての長い長いアパートもあちこちに建っている。
ここには未だにモスクワ広場と呼ばれている交通の要所がある。一昨年はここで地下鉄からバスに乗り継いで王宮近くにある教会にオルガン・コンサートを聴きに夜きたことがあるだけで知らなかった。真昼にきてみると、観光客を目当てにしてなのか、何人もの人が「下着」を手にして立売をしている。こんなことをしていて本当に売れるのだろうか。中にはトラムに乗り込んできて買え買えと迫るという押し売りまがいまでいるし、街頭で通りすがりに直接話しかけて物乞いするものもいる。一番驚いたのは4-5歳の娘を連れた母親の物乞いだった。知らん顔をするとあっかんべーを母娘でして見せたのには驚いた。それが多くの場合ロマの人たちだ。これがミュンヘンではトルコ系の人たちだった。
f:id:nsw2072:20130531055725j:plain 泊まっているホテル・ゲッレールトのすぐ後ろの山に昔の要塞のあとがあって、社会主義時代に建てられた少女の像がある。どこからでも見えるし、夜はライトアップされているからよく見える。社会主義時代に作られたものは、他の国でも取り払われているけれど、これは免れた。どうしてかというと、この像のモデルになった人が取り壊し中止を嘆願したことから世論が喚起されて無事に残ることになったのだそうだ。
ホテルの裏から登ればいい、というのはわかるのだけれど、見るからに辛そうだ。それでバスの手段を探した。トラムで二ついって、大きなターミナルから27番のバスに乗るといくらしいというのはわかった。そのバスは小さなバスで、細いくねくね道を上がるんだろうと想像させる。とかく欧州のバスはよくわからん。登ったのに、気がついたら坂道を下っており、また登りになったのに、下ろうとする直前に案内標識を見つけたので、慌てて降りる。停留所で降りて見渡していると、同じバスから降りたじいさんが坂道を上がる方向を指差して教えてくれる。HOP-ON-HOP-OFFが何台もやってくる。要塞の見学は高い金をいうのでやめて景色を写真にする。帰りは流石にグダグダと階段をおりてきて疲れた。
f:id:nsw2072:20130531060034j:plain 今日のオペラは「シモン・ネグラ」でもちろんヴェルディである。今日は節約して4,000HUFの席だった。正面の入り口じゃいくらなんでも悪いから横の階段の兄ちゃんに見せたら「この切符は外に出て横の入り口に行って」とにべもない。そこにいくと、こんなところに階段なんてあったのか、という階段を何時迄も上がっていく。本当にいつになったらこの階段が果てるのだろうかと思ってくたびれたら到着。上の椅子席と立ち席である。
ところがここがマナー最低で、「写真の撮影、録音録画は禁止されています」と言われた瞬間にフラッシュを焚くバカがいる。指揮者が入ってきて拍手が終わり、棒が振り下ろされるや否や、立ち見の客がどんどんガラガラの椅子席に移動し、バッタンバッタンと音を出す。前に乗り出して見られると後ろの人間はガバッと見える範囲が狭まる。連れ合いの前の女性が乗り出したから、私の前に座っているその連れに、「悪いけれど」といいつつ後ろへと指でして見せる。おかげで彼女はそれ以降乗り出さなかったけれど、見回すとあちこち同じ状況だ。教えないと知らない人にはわからない。
お父さん役、シモン役のバリトンと娘役のソプラノが安心して聞くことができた。
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