はてさて(旧:二人合わせて130歳、40周年、80日間、世界一周)

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130528 西洋美術館

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昨日が月曜日で休みだったので行かれなかった英雄広場に面して建っている西洋美術館に出かけた。ここには向かい合って現代美術館があるのだけれど、外からみるとそっちの方がよっぽど古い作品が収蔵されていそうに見える。前回来た時には唯一の自由時間に蚤の市を見に行ってしまったので、ここを見ていない。今回はフランスのファッション雑誌のカメラマンとして名を馳せたHumut Newton展を特別展示として開いていてそれを含めると一人2,600HUFなり。但し、写真を取りたい人はフォト・チケット300HUF也をベット支払う必要があるけれど、日本円に換算(本当はするべきではないけれど)すると150円だから喜んで支払う。
ここは基本的にはエステル・ハージー家が収集したものを1871年にハンガリー政府が買い上げたものだそうです。f:id:nsw2072:20130529052900j:plain
エル・グレコが何枚もあって、ブリューゲルからコレッジョ、モネ、ゴーギャンセガンティーニときてしまいにはレオナルド・ダ・ビンチもあって、説明しているとキリがないのであります。はっきりいって、私、ブダペストを小馬鹿にしておりました。この際お詫び申し上げたい。いざという時には売り払うものには事欠かない。f:id:nsw2072:20130529053022j:plain
美術館歩きというものは実にくたびれるもので、午後3時近くになって美術館のカフェに倒れこみ、トースト・サンドイッチをお願いすると香ばしいサンドイッチが供されて、癒されます。
さてと立ち上がり、動物園の前を通り過ぎて、公園の一角をかすめ、セーチェ二温泉にやってきました。今回の旅で三回目の温泉です。一人4,100HUFという大枚をはたきましたぞ。入り口にいたアルバイトと思しき女学生が大変に流暢な英語を話したので、驚きました。彼女は留学でこっちにきているのか、あっちに行っていたのに違いありませぬ。思わず「巧い英語だねぇ」とおべんちゃらがでます。調子の良いジジイだ。ここの作りも、やっぱりゲッレールトと一緒で、全くのシンメトリーに作られているので、今実際自分がどこにいるのか、どんどんわからなくなります。一発でわかるのは天才ですよ。f:id:nsw2072:20130529053254j:plain
お風呂がいいんだ、これが!一番温度の高いところで38℃でしょう。冷たいところは28℃としてあって、私はもちろん足の先すらつけませぬ。最後は小さいのにすごい勢いで流れるプールが動いた時にその流れに乗る老若男女に混ざって、キャァキャァいいながら楽しみます。
ここのロッカーはゲッレールトと同じで渡された腕時計型のICチップをボタンに押し付けるとロックされ、また押し付けると解除されるという単純なものなんだけれど、こんな機構はほとんどの人が経験がないからみんなして、ウロウロしています。
今日は夜にはバンドが入って大騒ぎになるらしく、私たちが出る頃に若者たちがガンガン入ってきました。
英雄広場からM-1に乗って終点まで行こう、そこから鎖橋を渡ろうじゃないか(驚くべきことに未だに一回も渡ったことがない)ということになりました。電車の中で一番前の後ろ向きの椅子に座りました。僕たちの斜め前に小太りの叔母さんが座ります。終点がきて「あ、ここが終点だ!」というや否やその叔母さんが「ここが最後です」と日本語でいうのです。ひえっ!「日本語できるんですか!?「はい、ハンガリー人ですが、日本語を教えています」というのです!(今までの会話、何かまずいこと言ってなかった!?)「そりゃずるいです!」と言ってしまいました。
世の中油断したらいけませぬ。f:id:nsw2072:20130529053932j:plain
昨日はホテルのブラッセリーで食事をしました。向こうの席で二人して読みにくそうにメニューを見ている老夫婦がおられて、しまいに旦那が壁の照明にメニューを持って行って読もうとしているので、みるに見兼ねて「読書メガネが必要ですか」と持って行きました。すると彼の答えは「私が必要なのはライトなんです」とおっしゃった。そのまま引き下がったら、彼があとでわざわざやってきて「さっきはご丁寧にありがとう」と仰った。それで、「いい言葉でした。ハーマン・ハッセを思い出しました」と返した。彼らが帰る時にまたやってきて「あの言葉はかつて米国の大統領が引用したことがあることを思い出したよ」というのでした。奥様はハンガリー出身で1956年に亡命したのだそうで、「だから私も少しはハンガリー語がわかるんだよ」と何かおっしゃいましたけれど、なんたって、こっちがわかりませぬ。

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