ものすごくよい天気です。しかもカラッとしています。涼しいです。それでも陽が高くなるとやっぱり上着を脱ぎますが、午後にはパラパラと通り雨がやってきました。
まずエルベ川を渡って向こう岸から旧市街を見物。これが気持ちよいのですよ。
旧市街はそのほとんどが復元ですから、いかに大変な作業だったか、もう想像を絶するものがあります。ガイドの人が瓦礫のままだった頃の写真を見せてくれますが、あそこから良くこんなところまで持ってきたものだと感心してしまいます。ところがここらあたりで使われている砂岩は酸化すると表面が黒くなってしまう石だものですから、すぐに黒くなってしまう様で、甚だ格好良くなくて、気の毒になってしまいます。
ひとつ気になるのはドイツで日本人ガイドの方の話を聞いていると1945年2月の空襲で散々に破壊されてしまってというニュアンスの中に悪いのは英米であって、ドイツじゃない的なものが含まれている様に聞こえてしまうことです。それだと一方的に米英に責任があるということになりそうです。聖母教会の尖塔の先に立っている十字架は英国からの寄付によって復旧され、それが謝罪の十字架と呼ばれている、という説明を聞くとどうしてもそう聞こえます。本当にドイツ国民は今やそう捉えているのでしょうか。
ここの旧市街にはとても多くのツアーグループがやってきます。世界各国から来ている様に見えます。私たちが滞在したホテルにも朝食の時から何語かわからない言葉が飛び交っています。それなのに、怪しい連中を見かけることがありません。どうも不思議です。ミュンヘンの旧市街とはとても雰囲気が違います。
そしてそこここに「東側っぽさ」がやっぱり漂っています。そこがプラハやブタペストと共通する何かがありながら、この街はそれらよりも数段安定感を感じます。たった二日くらいの滞在で、なにを生意気なことをいうかと言われてしまいそうですけれど。